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カテゴリ 美術・考古 

故宮陶磁物語――絢爛たる美の歴史

故宮陶磁物語――絢爛たる美の歴史

[著者] 秦 偉
[翻訳] 松田 徹
[定価] ¥5,800 (税抜) [発売日] 2020年08月29日
[ISBN] 978-4- 907051-57-0 [Cコード] C1071
[ページ数] 208ページ [判型] B5判/並製

内容紹介

皇帝が製作し、皇帝が愛でた、皇帝しか所有を許されない陶磁器とは! ! 皇帝たちは、美しい陶磁器に現世の王者としての夢を託し、来世にも変わらぬ安寧を願った。 陶磁器の美、それは「空」という俗世から離れた禅の境地にあり、中国の古代からの天人合一 の宇宙観を表し、文人には心の解放をもたらした。 太古の昔に人と土との対話から原始青磁が生まれ、時代の息吹を反映して発展、高度な染付技 術の発達で艶やかさを競うにいたった。 中国陶磁器の歴史は一幅の長編絵巻であるといえる。

 目次 

訳者はしがき 3
第一章 人と土との対話―文明の曙
第一節 ❖  農耕と陶器の神 神農氏 8
第二節 ❖  磁器の発明 13
第三節 ❖  毛筆の符号 22
第二章 ひと筋の春の流れ―文人好みの青磁芸術
第一節 ❖  山陰道上を行けば、鏡中に遊ぶが如し――三国両晋時代 26
第二節 ❖  仏光仙境の投影――南北朝 34
第三章 百花繚乱、帝王の夢
第一節 ❖  鷹揚華麗な唐代陶磁 40
第二節 ❖  精巧優雅な宋代陶磁 62
第三節 ❖  雄渾質朴な元代陶磁 102
第四節 ❖  色彩濃密な明清陶磁 124
第四章 果てなき春の夢―陶磁器文明
第一節 ❖  陶磁器と帝位復活の夢 198
第二節 ❖  陶磁器と翰墨の新しいスタイル 201
第三節 ❖  陶磁器と国内外の文化交流 203
後記 205

著者/監修者/翻訳者紹介

秦 偉
青磁の研究者で、北京では古陶磁に造詣が深い収蔵家としても有名。
著書に『長河落日――早期青磁随筆』(湖北美術出版社、2004 年)、『悠悠青磁』(紫禁城出版社、2009 年)、『瓷器的故事』(故宮出版社、2013 年、本書)、編著として『中国古陶磁研究輯叢:原始磁器研究』(故宮出版社、2014 年)などがある。

松田 徹
昭和32 年(1957 年)生まれ。立命館大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科史学専攻東洋史専修博士前期課程修了。現在、麗澤大学外国語学部教授。
著書に『現代中国の軌跡――史料と演習』(共著、金星堂、2007 年)、『そのまま使えるはじめての中国語旅行会話』(ナツメ社、2003 年)、訳書に『毛沢東、周恩来と溥儀』(王慶祥原著、科学出版社東京、2017 年)がある。